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「かっこ良くて強い王子様」
に僕は憧れていた。
きっかけは、妹の絵本。
妹はやんちゃで、事あるごとに叱られていた。
妹の名前は千春。
そんな千春の唯一の女の子…な部分が「絵本」だったのだ。
千春が昼間、外で遊んでいる間に、千春の部屋に_それが今だったら僕は半殺しにされていただろう__絵本を取りに入り、ペラペラとページをめくって居た。
どの本の王子も姫を救い、結婚する…、そんな幸せな人生を送って居た。波乱万丈であったり、意外とあっさりだったり。
僕は気づいた頃には、そんな絵本たちの魅力にとらわれ、キラキラふわふわした世界に引き込まれていったのだった。
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