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当然のように疑問に思った事を俺は口にする。
「……で、誰? 紗凪の友達か?」
その問いに答えたのは黒髪少女ではなく、ベッドに寝巻き姿で腰掛ける紗凪であった。
「お父さんの助手さんらしいよ、お兄ちゃん」
「……助手?」
そう言葉を漏らし、訝し気な視線を黒髪少女へと向ける。
長い黒髪をツインテールにして、ゴスロリのような服装に身を包んだ彼女は、まんまアニメの中のキャラクターのようですらあった。
歳は紗凪とそう変わらなそうに見えるが。
話題が自分へと向いている事を理解したのだろうか、当事者であるその少女は腰に両手を当て、無い胸を目一杯に張った。
俗に言うエッヘンのポーズだ。
「えっへん」
そして口に出しやがった。
何だコイツ……。
キャラ濃い奴だなーと俺は思いながらも軽く受け流し、冷静に分析結果を述べる。
「こんな、ちんちくりんな奴が? 親父の助手?」
「ーーッ!?」
それを聞いた黒髪少女が、それはそれはもうブルブルと震え出した。
見てるこっちも釣られて震えてしまいそうな程に。ブルブルと。
「人間バイブレーターか何かかよお前」
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