4 省吾 再び

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続いて白を開けた。 本来ならば、順番としては白を先に飲むべきなんだけど。 だから、ミネラルウォーターを口に含み、味覚をニュートラルにしてから改めて乾杯。 「美味しい~。今までの白が霞むね~」 「宣伝部にデザイン発注がいきますからね」 「うん、頑張る。そうと決まれば寝なきゃ。明日、起きれなくなるから」 「え、明日行くの?」 「当たり前でしょ?企画に入んなきゃ」 急に元気になった葵さんは寝室に引っ込むと、ふわっとした羽毛布団を抱えて出て来た。 「省吾。悪いけどソファーで寝てね。これ、布団と枕。明日、朝、家に戻んなきゃ駄目でしょ?だから早めに起きるから朝ご飯食べていってね。あ、トーストだけど大丈夫?」 「え、あ、うん」 「じゃね、おやすみなさい」 ――――寝室に入っちゃった…。はぁ~、どーなったんだ?この状況…。まぁ、元気になって良かったけど、俺、休む気満々だったのにな~。やれやれ…。 仕方なく、リビングの電気を消してソファーに寝転ぶ。 ガーデンライトが仄かに揺れて見えた。 ――――しょーがねぇな~。けど、ま、いっか。 そういう気持ちになった。
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