603人が本棚に入れています
本棚に追加
/395ページ
* 葵 再び *
目が覚めた。
そ~っとリビングを覗く。
省吾がソファーで眠ってる。
――――背が高いからここじゃ狭かったな~。私がここで寝ればよかったな。ごめんね、窮屈で。
…ねぇ省吾。夕べ、言えなかったけど、こんな所に来て大丈夫なの?お嬢様に叱られないの?親御さんにでも知られたら、いくら気に入られてるからって破談になっちゃうよ?私は言わないから大丈夫。安心しててね。
…幸せだな、お嬢様。こんな素敵な旦那様、捜したってそうはいない。きっと大事にしてくれるよ…。
額にかかる前髪をそっと除けようとしてやめた。
――――これは私の役目じゃない…。
最初のコメントを投稿しよう!