1 出逢いの章

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腹ごしらえを終えるとシャワーを浴び、濡れた髪を拭きながらリビングの灯りを消してカーテンを開けた。 広がる無数の灯りが、雲の厚みで隠されてしまった星達に代わりきらきらと瞬きを繰り返している。 この夜景が気に入って、身の程もわきまえずここに決めたのだ。 当時の自分にはとてつもなく贅沢な物件だったが、何かに追われる事で、例えば高額な家賃支払いとか…、そういう『足枷』となるものが必要だった。
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