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7 省吾と葵、次の一歩
週明け――。
忙しい平日が繰り返されていく。
そんな中、木曜日。
昼過ぎに省吾からメールが来た。
『今日は定時に終わりそうなんだけど、帰りに夕食を一緒にどうですか?』
――――定時に終われるなんて珍しいな。ずっと残業続きだったのに。
『OK』
――――あ~、もっとなんとか可愛く書けないものかな~。ほんと、こういうの苦手で…。
『じゃあ、1階ロビーで待ってます』
――――1階ロビーで?それ、マズいんじゃないの?社内中の噂になるんじゃないの?
『待ち合わせは外にしない?』
『なんで?』
『ロビーだと人目につくから』
『上等です』
――――じょ、上等です~?ちょっと待ってよ。
すぐに次のメール。
『とにかく、下で待ってるから。来るまで帰らないからね』
――――はぁ…。
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