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町から森までの距離は約一キロといった所だろうか。プレイヤーの数は思った以上に少ない、というか本当に疎らだ。草原には青いサークルの様なものが幾つかあるが、あれは一体なんだろうか?
とりあえず青いサークルの中に入り、調べるとしよう。すると地面に生えている雑草とは違う何かの草に俺の中の何かが反応し、その名称が頭に浮かぶ。
【薬草】【薬草】【薬草】
……すげーな、これ。頭の中に辞書でも入ってるかのようにスッと名称が分かる。何でだろ?
目に見える範囲の青いサークルに入り採れたのは薬草が12個と痺れ草が2個だ。調剤とかに使えそうだなー。
採取に夢中になっていると草むらがガサガサと揺れる。そこからヒョコと現れたのは30cm程度の鋭い角を生やした白いウサギ。頭の中に浮かぶのは【ホーンラビットLV.5】という名前らしい。これまた可愛らしいモンスターだな。
ぴょこぴょこしているホーンラビットは俺を視界に入れた瞬間体勢を低くし、フーっと威嚇する。やはりモンスターか。可愛らしいのになあ。
俺は腰にぶら下げている石の斧を手に取り構える。さて、モンスターとの初戦闘になる訳だ。現実で狩りをしていたのでそこまで緊張はしないが。
ホーンラビットがその角を俺に向けて飛びかかってきた。それを斧の腹の部分で受け止め弾き飛ばす。ホーンラビットの頭上に見える緑色の棒が2割程度減少する。
多分あの角に当たったら刺さるか吹き飛ぶかするんだろうな。というか、あの緑色の棒?あれはなんだろう。まあ、とりあえず折角取ったスキル【解体】活用のため頑張りますか。物は試し用ってね。
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