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数日前の幼馴染(男)とのやり取りを聞いてたみたいだった爺さんは俺にダンボールを渡す。普通に渡してるんだろうけど、結構重たいのになんで片手で渡せるのか不思議でならない。 「まあ、大事にな。あと、それを使って遊ぶのはいいが、畑や狩りを疎かにすることのないようにな。げぇむとやらはよく分からんが中毒性があると聞く。大地にその心配は無用だろうが、一応な?」 「わーかってるって。まあ、俺も久しぶりのげぇむだ。今日の夜にでも部屋でじっくりやってみるよ。」 幼馴染(男)の情報では、サービス開始は今日の20時。こんな田舎でもVRフォンがあるのでネット環境にはとりあえず困らない。生まれて初めてのVRMMORPGだ。心が躍らない訳がないが、23にもなって子供っぽい所を見せるのもな。 「ありがとう、大吾爺さん。大事にするよ」 「うむ。たまにはこういうのも良かろうて。」 相変わらず覇気は纏ったままだがそのまま襖から外へと歩いていく。耳が赤くなってたところを見ると照れてたみたいだったが……。 「なんつうか、年寄りのデレって気持ち悪あだっ!!!!」 突然の痛みに頭を抱える。側に落ちていたのは、先ほどのクマの置物だった。
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