邂逅ブロッサム

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カレンと一緒に、すれ違う生徒や先生方に挨拶をしながら校舎を歩く。 新しいクラスを確かめるために、名簿の張り出される掲示板へ向かっているんだ。 中等科の校舎にも何度か来たことはあるし、迷うこともなく足取りも軽い。 「今年は、同じクラスになれるといいね」 と、隣を歩くカレンが微笑んだ。 私もそれに答えるように、満面のスマイルで! 「うんっ! 一緒に新しいお友達、たくさん作ろうねっ」 「えへへ……フィア、これからもずっと、ずっと一緒にいようね」 「当たり前だよ! お友達なんだもん!」 長く一緒にいたからか、私とカレンはお互いに気を許せる間柄。 離れちゃうなんて考えられないし、離れたくない。 自然と手を伸ばして、お互いの手と手を握っていた。 「ええっとぉ……私たちのクラスは」 掲示板の前には、たくさんの人だかりが出来ていて、少し出遅れた私たちは、後ろの方から懸命に名前を探す。 「あ、あった! フィアA組! あっ、私もだ! やったねフィア!」 「えへへ、同じクラスだね、私たち。改めてよろしくね、カレンっ!」 人混みの中と言うことも忘れて、抱き合って喜び合う私たち。 お友達と一緒になれたのはもちろんだけど、こんなにも喜んでくれてることが、私にとっては何よりも嬉しいな。 「さ、早く教室行こっか」 「うんっ! 隣に座ろうね、フィアっ」 仲良く手を繋ぎ、中等科一年A組の教室へと向かう。 その間、カレンの手の温かさを、ずっと右手に感じていたんだ。
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