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監督がまだまだ未完成の脚本やコンテと照らし合わせながら二人をあちこちに移動させて調整を始める
乾燥する空気が忙しなくさせる十二月
いよいよ撮影もクランクインだ
「…」
俺はあれか、重てぇのだろうか
カシャッ
「よしよし」
カシャッ、カシャッ
撮るもんは尽きねぇ。プロがプロのセットを造ってプロの証明が照らしてプロの役者使うんだから
おのれ恨めしい
アスカを撮るのは構わねぇ。頭蓋骨にいびつさがねぇのか右からでも左からでもやっぱりいい女だし、奥二重の女は顔がやかましくなくて好きだ。鼻筋が通ってるから横顔から伸びる睫毛は魅力だし
…その女が俺の!伊織と!写るのは!
やっぱり嫌だ
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