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「伊織さぁ」
「なに？」
「凜が言えなかった理由とか、ちゃんと考えてブーブー言わなきゃダメだよ」
ピンと来ないバカで配慮のねぇ伊織に丹吾がヒントのように言っている。そこで言ってやるのが丹吾の優しさだけども
「でも俺、凜が男しか好きになれねぇって知ってるよ？」
いおは恋愛に対してからきしバカなんだよ
「いお、違う。前に凜太郎はお前を好きだったからだ」
「…」
ギシ、と伊織の体が固まった。そうであろう、忘れてただろうお前。そんで頭の回転の良さゆえに、思い当たって今おためごかそうと瞬時に考えて頑張ってるだろう
「…た、丹吾さん…」
「なに、ふふふ」
丹吾は笑う。「しくじった」と伊織の顔に書いてあんのが読めるから。そうだお前はしくじった。丹吾はおためごかしても無駄だぞ、更に漬け込んで攻め遊ばれるぞ
「おめでとうございます…」
「あはははは！ありがとぉー」
「伊織凄ぇな」
おめでとう、と来たか
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