朝から賑やか

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ピリピリしていた双子を見送り歩いていると一見は似ていない紅と藍の双子を見つけ歩み寄ると双子も竜斗達に気付き手を振りつつ歩み寄ってきた。 「竜斗さん達おはよー」 「おはよう、相変わらず仲がいいな」 双子、絲原 紅希(いとはら こうき)と絲原 祈蔦(いとはら きづた)は似たような笑顔を浮かべており竜斗達もつられて笑顔を浮かべながら挨拶を返して一緒に雑談をしながら歩いていると何やら怒号の様な叫び声と悲鳴に近い叫び声が聞こえてきた。 周りも聞こえているのか不可解そうな表情を浮かべているが竜斗、唄音、未鹿の耳がかなりいい三人は会話内容が分かったのか頬がひきつり青ざめつつ道路の脇、コンクリート塀スレスレまでに移動しておりそれを見た零香達も直感でなにかヤバイと察したのか移動していると音が近くなっており何人か振り返っていた。 「なんか騒がしいな…」 つられて紅希と祈蔦も振り返り音の元を確認する。 「洸斗さん達と師匠達…?って何か鬼ごっこしてない!?」 音の元は、同じ学校の生徒、天風 彩斗(あまかぜ さいと)、天風 磽鵺(あまかぜ きょうや)、洸斗(こうと)・アウディトーレ、学校の教員の竜硝(りゅうが)・アウディトーレの四人が鬼ごっこ(という名の全力追跡と全力逃走)だった。 「お、おい…こっち来てるぞ…」 「え、ちょ、どうすr」 周りが狼狽し紅希と祈蔦も比較的四人に近い位置で狼狽していると彩斗がいきなり叫ぶように 「紅希!!ひたすら走れっす!!走って早く学校行くっす!!ってか競争っす!!」 と、言い放つと紅希は洸斗と磽鵺の怒りの形相も確認し 「え、ちょ、師匠事態がわかんな、ええぇぇ!?」 と叫びつつ指示に反応し走り出すと道の脇に避難は無理な位置に居たことが災いした祈蔦も鬼ごっこに巻き込まれる様に走り出していた。 どうにか難を逃れた竜斗達はひきつった表情のまま六人に追い付かないようにまた通学路を進んでいた。
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