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どたばた、と巻き込まれた双子や仲良し兄弟二組を見送った後ゆったり歩いていた竜斗が肩を叩かれ振り返るとにぱにぱ、と心境を誤魔化すような笑みを浮かべた同級生、暁と快活さが滲み出る笑顔と特徴的な金髪をセットしている阿笠 社(あがさ やしろ)がいた。
「おっはよ~♪」
「よっ、おはよーさん」
何故か制服が揃って汚れてる上珍しい組み合わせの二人に疑惑の視線を零香が向けていると視線の意味を察した暁がす、と口を開く。
「何で汚れてるんだ?って言いたげな視線があるから話すけどついさっきまで今日の試験項目魔術の実技確認を二人でしていたんだ。嗚呼安心して、ちゃんと教員と風紀委員立ち会いの元やったからさ。それでお互いぶっ放して撃ち合ってたら砂埃が舞いすぎて浴びたらこうなったって訳」
ほぼ一息で暁が言い切ると社はたははー、と苦笑するように笑い声を漏らし事実と肯定するような表情を見せた後斜め後ろに居たすらり、と細くありつつも筋肉質で美しさを感じる体つきに漆黒の猫毛に琥珀の瞳、尚且つ顔立ちも整った方で柔らかな物腰と頼れる実力で生徒に人気がある教員、黒宮 色刄(くろみや いろは)とその弟であり同じ漆黒の髪の毛にクールさを引き立たせる蒼い切れ長の瞳を持つ学校の風紀委員長、黒宮 数魔(くろみや かずま)がほぼ同時に肩を竦め実技確認をした二人に呆れているのを示すと竜斗達もつられて苦笑する中一人様子が違った。
「へ、え?試験?魔術実技?なにそれ…ってあーーー!!!忘れてたぁ!!!!」
桜那がおろおろ、と慌てふためくと竜斗は薄々気付いていたのかはぁ、と呆れを強く帯びた溜め息を吐き出すと口をゆったり開き
「桜那…お前実技危なっかしいんだからちゃんと覚えてろよ…今日は全校で実技試験だぞ、試験する魔術はユグドラリオン、リエクシア、アヴェニアの三つだ」
と説明していると桜那はヤバいと思ったのか水に濡れた仔猫を彷彿とさせるほどガタガタブルブルと震えており大丈夫かと声を掛けたくなるレベルになっている。
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