あっぱれ

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 部屋の中を白い煙がふわふわ漂う。大学の授業では、タバコの煙は紫色と学んだが、僕にはちっとも紫色には見えないのだ。そのくせ、メガネ拭きの布は茶色いし、部屋の壁はどんどん黄色くなっていく。  きっと肺は黒い・・・  隣の家には、老夫婦が住んでいる。そして、耳の遠いおじいさんの趣味である音楽鑑賞の音が、夜八時、そう、ちょうどこのくらいの時間に聞こえてくる。よく路地裏なんかで聞くテレビの大きな音が、ジャズやクラシック、昔の歌謡に代わったようなものだ。  最初は有名なover the rainbowや、moon river。四季や、おそらく映画音楽だった。  しかし、最近はジブリやエヴァンゲリオンのクラシック。いきものがかりまで聞こえてくる。  もう、なんでもござれだな。僕の持っているデスメタルのCDをプレゼントしたら、喜ぶのではないだろうか。  この音楽鑑賞が始まる前に、だいたい晩御飯を食べるらしい。カレーや肉料理は稀だ。焼き魚の匂いがほとんどだ。  そして、音楽鑑賞が終わり、風呂の時間になったらしい。「お風呂がわきました」というコールの後に、ざぶざぶ音がする。  まて、僕は、決してストーカーではない。書いていると、意外と色々な情報が日常の中まで入ってきているということに気が付く。  さあ、僕はごろごろを再開するとしよう。電気を消せば、近くの小学校の中に煌々とある、非常口のグリーン、歩道橋の上暇そうにしているオレンジ色の街灯。反対側の窓からの月明かり。そして、お隣のトイレの明かりが点いたり消えたり。だから、僕はストーカーではないのだ。 とにかく。僕の部屋は、様々な色と、音楽のハーモニーなのだ。  
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