桜ロマンス

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「……はぁ」 妙に熱く語られるのに、創は曖昧な返事で答えた。騙された理由は解ったが、また新たな謎が登場した。ミステリーにも程がある。 そんな創に対し、真理が身を乗り出すようにして言葉を続けた。 「仕事中の真剣な顔も、スーツの映える肩幅の広さや胸板の厚さも、ハンドルを握る大きな手も素敵ですけど! 毒見を買って出る健気さに、間接キスに気づきもしない無邪気さ! あと、初対面の僕に対して親身になってくれる優しさに、何より笑顔の可愛らしさ! あぁ、もう、抱き締めてキスしたくなるのをどれだけ我慢したことかっ」
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