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そんな異国からやって来た少年(見た目は二十歳越えだが、まだ十七歳らしい)は金髪碧眼な見た目のイメージだけではなく、本物の『王子様』(正確には公太子だが)である。
(国賓として来てるんなら、もう少し歩み寄っても……まあ、確かに数日間のことだけどよ)
しかもこれからの数時間は、少年サイドからのごり押しでもぎ取った、お忍びタイムである。
人畜無害そうではあるが――意思の疎通の取れない相手に対し、やれやれと創は傷の走る顎を撫でた。
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