北上(ほくじょう)

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幼女は幼子らしく、人間が殆ど居なくなった為里に下りてきた、狐を見ては立ち止まり、 去年の刈り取られる事の無かった、米で生えたと思われる、雑草と競うように生えた稲に群がる、雀の大群を見ては、目を丸くし、 そのたびに歩みが止まるが、男は周囲を警戒しながら辛抱強く歩き始めるのを待っていた。 男は自分達が歩んで行く方向から現れる、ゾンビの頭をダオで切り割り、バックなどを所持していると、中身をチェックするが、ほとんど使える物は無く、 幼女は男がゾンビを倒す度に、ショルダーバックから砂のような物を取り出し、ゾンビに振り掛けていた。
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