初対面での〇〇合い
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「歴史ってのは、便利だな」 唐突に放たれた科白に、一瞬呆けた。 こちらが困惑しているのを知ってか知らずか、そいつは言葉を続ける。 「だってそうだろ? 見も知らぬ人間を嫌うように、憎むように、殺すように人間を操れる」 そうだな、と短い相づちを打つのが精一杯だった。 背中が熱い。 じっとりと濡れた服が肌に張りついて、ひどく不愉快だった。
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