第1章

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ヒタッヒタッ どれぐらい眠ったのだろうか 冷たいコンクリートの床を裸足で歩く音に目が覚めた ただっぴろい草原に、燃え盛る飛行機と一緒に転がっていたはず なぜ、この薄暗い部屋の床の上に寝ているのだろう 足跡はだんだん近づいてきて、背後で止まった 私はゆっくり体を起こして振り向かずに口を開いた 「誰」 背後に焼け付くような視線を感じた 「さぁ?でも、皆は怪盗Xと呼ぶね」 怪盗X…? おそらく、ほとんどの人間は彼の名前を知っている 世界中を恐怖の渦に叩き込んだ 犯罪者の中の犯罪者
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