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〇宇宙船BL号〇
(…腹…減った。もう夕食時、過ぎてるぞ…)
サルメンダーは痺れを切らして廊下に突っ立っていた。
博士も秋葉原もサルメンダーのことは放置状態である。
(ここにいても仕方無い…)
サルメンダーは自分の宇宙船に戻ることにした。
「…お邪魔しました~…」
一応、挨拶したが、2匹の宇宙猫が横目でチラリとこちらを見ただけだった。
ブルン!
ブルン!
バイクに乗って宙に浮上する。
宇宙船BL号は東京上空に停泊してある。
ウィ~ン。
搭乗口が開いてバイクごと船内に乗り込む。
宇宙船の居住区に入ると、
「…はぁ~」
サルメンダーはヘルメットを外して溜め息をついた。
(…何だか…、地球人は理解し難いな…)
てっきり地球に着いたとたんに地球のご馳走が振る舞われて、大歓迎の宴でも開いてくれるかと期待していたのだ。
サルメンダーは地球到着の初日からガッカリと落胆して、
宇宙船の窓から眼下の東京の街の夜景を眺めた。
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