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〇特異体質〇
「博士。大事な話って何っすか?」
その夜。
助手の秋葉原が打って変わって真面目な表情で研究室に入ってきた。
重要な話があると飯田橋博士はここへ秋葉原を呼び出したのだ。
「……実は…、ワタルの検査で驚くべきことが判明した…」
複雑そうな顔で博士は話を切り出した。
「…そ、それは…?」
秋葉原がゴクンと唾を飲む。
「うむ…」
言い難いように博士は説明する。
「…ワタルは…性的興奮をすると宇宙パワーが体内に発生されるという極めて特殊な体質だったのだ…」
「……」
秋葉原は呆れて口をポカ~ンと開いてから、
「…そ、そんな体質の地球人がいるんっすか……?」
声を上擦らせて訊き返した。
「前例は無い。おそらくワタルが地球初だろう…」
博士は眉間に皺を寄せて、
「思春期を迎えたために初めてこの体質が顕著になったのだ」
そう言ってから大きく溜め息をついた。
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