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〇BL星の母〇
「…ズルルッ。カップヌードルの味はBL星と変わらないなぁ…」
同じ夜。
サルメンダーは昼間の探索中にコンビニで購入したカップ麺で夕食を済ませた。
プピ。
プピ。
交信機の着信音が鳴る。
『サルちゃん?サルちゃん?』
BL星の母親が交信してきたのだ。
『…もぉ~う、サルちゃぁん。地球に着いたらすぐに連絡しなさいって言ったでしょぉ?』
「あ、ごめん。忘れてた…」
サルメンダーはカップヌードルの容器を隠して画面のスイッチをONにした。
『もぉう…』
画面に膨れっ面している母親の姿が映る。
壁一面の大きなスクリーンではあたかも隣室にBL星の自宅のリビングがあるような錯覚さえ起きてくる。
「母さん…」
サルメンダーは何万光年も遠い地球にいる感覚がしなくなった。
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