第1章 地球

7/97
前へ
/323ページ
次へ
〇画像診断〇 『BL星☆宇宙防衛隊宇宙戦士☆サルメンダー本人ト確認サレマシタ』 コンピューターの音声が流れて研究所のゲートが開く。 ウィ~ン。 サルメンダーは宇宙防衛研究所のセキュリティチェックを無事通過した。 (当然。本当に宇宙戦士なんだから) サルメンダーはどうだと言わんばかりに研究所の中に足を踏み入れる。 「…本物っすよっ。博士、本物の宇宙戦士っすよっ」 そう興奮気味に秋葉原が叫んで、 「…デケー…。やっぱり戦士は体格が違うっすねっ」 大袈裟に驚いてサルメンダーの顔を見上げた。 サルメンダーは身長186cmの筋肉男。 赤地に金と銀のラインの入ったライダースーツ着用である。 「彼が宇宙戦士だということは最初から分かっているっ」 フンッと鼻息を飛ばして、博士は秋葉原を睨み付けた。 さっきの慌てた姿がきまり悪く、怒って誤魔化しているのだ。 「…それよりもワタルの身体の検査結果が出るのが遅いなっ」 イライラとして博士は怒鳴った。 気を失ったままワタルは検査室に運ばれ、画像診断装置で全身を検査している最中だ。 CTスキャナやMRIは昔からあるが、この画像診断はさらにハイテクで全身の傷病をすべてチェック出来るのだ。
/323ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加