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「先輩、結婚式の時は、挨拶お願いしますね」
ニッコリと笑ってみどりちゃんは花束を抱え婚約者のお迎えの車に乗って帰って行った。
それを見送りながら深いため息を吐いた私の肩を叩く楠田部長。
「映見ちゃんもそろそろ仕事ばかりじゃなくて男に目を向けなさい。
女だって賞味期限はあるんだからね」
「ぐっ…」
「いい機会だから瀬那川ちゃんに食われてみなさいよ。
男と肌を合わせることで、何か違ったものが見えるかもしれないわよ」
そう言いながら楠田部長が視線を向けた先では、今日も瀬那川を中心に女子社員の群れが出来上がっている。
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