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クリーニング店からスーツを肩にかけて出て来た瀬那川はやんわりと微笑んで私に歩み寄る。
「映見、お待たせ」
「勝手に名前で呼ぶな」
「そーゆーの可愛くないよ、映見」
「うっさい」
言い合いしながらエレベーターに乗り込んで。
けれど瀬那川を拒めない自分に失笑する。
だって…瀬那川と一緒の空間は嫌じゃない。
もっともっと瀬那川を知りたい。
その願望がどんどん大きくなっている事に、自分でも気づいてるから。
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