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けれどどうしてやることも出来ないのが恋というもので。
周りの人間がどう騒いでも、最終的には本人同士の問題で私が楠田部長にとやかく言ったところであの人はきっと「映見ちゃんは自分の心配でもしてればいいのよ」くらいの事を言って一喝されるだけだろう。
「明後日からカナダ出張なんだけどさ…帰ったらまた瀬那川と部長と4人で飲みに行こうよ」
私が葉月にしてあげられるのはそれくらいしかないんだと思う。
せめて…葉月と楠田部長が今まで通りに物を言い合えるように。
「ありがと、映見。だけどさ…」
そう言って葉月は私に詰め寄る。
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