Act.10

5/39
前へ
/39ページ
次へ
「あのね、紺野君、少し聞きたい事があるんだけど…」 「はい、何ですか?」 「あの…せ…瀬那川のことで…」 葉月の手前、ちょっと言いにくくかったけれど、どうしても気になるんだから仕方ない。 やっとの思いでそう言った私に紺野君はクスリと笑った。 「いいですよ。 だけど今日はこれから別のバイトが入ってるんで時間ないんです。 なので後日でもいいですか?」 「あ、うん、だけど私来週からは出張で留守になるから…」 「じゃケータイの番号でも交換しましょうか」 そう言いながら紺野君はポケットから携帯を取り出した。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1466人が本棚に入れています
本棚に追加