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ホテルを出た私と友哉は、オーガニック小麦の工場へと向かった。
今までも何度かこういった原料の仕入れ先の視察に行ったことはあるけれど、通された応接室に姿を現した工場長のいかつい雰囲気に圧倒される。
無理を承知での生産2割増しなだけに、当然のごとく工場長は渋い顔をした。
そしてちょっと童顔な私は毎回これを言われるのだ。
「お嬢ちゃんね、2割増しなんて無理に決まってるだろ」
ほら来た。そう思った瞬間。
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