Act.12

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『蓮都ーっ、まだぁ?』 …え? 『あ、じゃあ課長またあとで連絡します。 黒田さんに口説かれないよーにね』 ブツッと音を立てて切れた電話で、いつもの余裕がなく慌てた瀬那川が想像つく。 …何、これ。 北海道に出張して…何してんの? 呆然と切れた電話を見つめる私に友哉が不思議そうに声を掛ける。 「映見?どうかした?」 「……ううん、何でもない…」 取り繕った微笑みを浮かべてみても、私を誰よりも知っている友哉に誤魔化しなんて効かない。
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