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「今年いっぱいで俺、転勤だってさ」
「え?」
「福岡支社の営業課長昇進のおまけつき」
それってつまり…。
「栄転…なの?」
「どうかな?」
笑いながら友哉は言ったけれど、私には分かった。
たぶんそれは…左遷なんだと思う。
付き合っていた当時も友哉と営業部の村山部長は折り合いが決していい方ではなかった。
実力派の友哉だけに、村山部長は常に彼の存在を脅威に感じていたらしいし、友哉自身もコネで出世して来た村山部長を疎ましく感じていた。
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