Act.15

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「だからすっげー悔しくて。 この会社を選んだのは同じ食品関係ってのもあったし、いつか親父と兄貴の会社を建てなおせるくらいの実力をつけてやるって変な闘争心を持って入社したんですけどね」 「……………」 「入社してすぐに出鼻をくじかれました」 「え?」 「まだまだ俺は甘いんだなって。 まさか女上司にコキ使われるとは想定外だったし」 こ…コキ使ってなんて……いたかもしれないけど。 「だけど」 そう前置きをした私と瀬那川の間に、ひらひらと枯葉が舞い落ちる。
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