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けれど瀬那川はゆっくりと私たちに歩み寄ると、まず先に友哉に挨拶する。
「黒田さんお疲れ様でした。
ここからは俺が課長を送ります。
これは楠田部長からの命令でもあるので」
不敵にそう言って瀬那川は私の手を取った。
「…ああ、そう。
だけど瀬那川君、俺も映見に今の思いをきちんと告げたから。
どちらを映見が選んでも恨みっこなし、な」
余裕の笑みを返す友哉は、この3日間一緒に過ごしたことから来る自信に溢れているようにさえ見える。
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