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けれど俺の後ろからリビングに入って来た兄貴は、親父に冷たく言葉を放った。
「親父、蓮都と二人だけで話したいから。
自分たちの部屋に行ってくれないか」
けれど親父も、そうなる事は分かっていたのだろう。
俺との再会を楽しむ会話もないままに、黙ったまま階段を昇って行った。
つけっぱなしだったテレビから流れるニュースキャスターの声にチラリとだけ反応をした兄貴はリモコンを手に取り、煩わしそうに電源ボタンをOFFにする。
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