Act.18 Side Rento

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「自分は龍都から奪ったのに彼女を幸せに出来なかった。 だからもう恋する権利なんてないんだって言って…男を捨てた」 「…ウソだろ?あの楠田が?」 「嘘だと思うなら自分の目で確かめて来いよ」 俺の言葉に兄貴は立ち止まったまま、隠せない動揺をあからさまに見せていた。 そして俺は兄貴に自分が感じた思いをありのままに言葉にした。 「楠田部長は自分がオネエになる事で、自分を守ってるような言い方をしていたけれど、本当はあの会社の派閥抗争から津川映見を守っているんだと思う。 だから楠田部長からも、俺からも津川映見は絶対に奪わせないよ」
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