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小雪との出会いと道央ファンドのこと。
俺が津川映見の引き抜きを反対したこと。
そして今でも兄貴が楠田部長と奪い合ったという女性を思い続けているかもしれないこと。
全てを打ち明けた時、楠田部長は深いため息をつき椅子に背中を預ける。
「…そう…瀬那川ちゃんも辛い思いして来たのね」
「別に小雪の事はもう俺の中では終わっている事だし、どうでもいいんです。
だけどSENAフーズを潰さないためには、今後も道央ファンドの支援は必要不可欠です。
だから兄貴と小雪に一緒になることを勧めたいと考えています。
しかし兄貴は…俺の話すら聞いてくれない」
情けなくそう言った俺に楠田部長は静かに瞼を伏せた。
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