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有坂小雪との出会いは、大学のサークルだった。
当時の俺はまだ…荒波に揉まれる前の田舎育ちの純粋な坊ちゃんだったから。
有坂小雪から誘われて、流されるように彼女を抱いた。
「蓮都、大好きよ」
俺の首に腕を絡ませ、甘い声で囁く彼女は妖艶過ぎて。
彼女にとっての男は俺が初めてじゃない事はすぐに分かった。
けれど北国育ちの白い肌、あどけなさが残るその愛くるしい表情に。
────俺は恋をした…つもりだった。
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