Act.19 Side Rento

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有坂小雪との出会いは、大学のサークルだった。 当時の俺はまだ…荒波に揉まれる前の田舎育ちの純粋な坊ちゃんだったから。 有坂小雪から誘われて、流されるように彼女を抱いた。 「蓮都、大好きよ」 俺の首に腕を絡ませ、甘い声で囁く彼女は妖艶過ぎて。 彼女にとっての男は俺が初めてじゃない事はすぐに分かった。 けれど北国育ちの白い肌、あどけなさが残るその愛くるしい表情に。 ────俺は恋をした…つもりだった。
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