Act.20 Side Rento

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長い長いキスの後、ようやく理性が戻って来た俺は彼女から唇を離した。 見下ろした彼女は、幸せそうな微笑みを浮かべたまま眠っている。 貪り続けてしまった彼女の唇は、いつもより微かに赤みを帯びていて、無性に申し訳なく感じた。 まるで初めて女とキスをして、止まらなくなったガキみたいな自分の行動を深く反省しながら、眠っている彼女の首元に腕を差し込み添い寝する。 俺の腕枕に安心したのか、コロンと寝返りを打った彼女が俺の胸に顔を寄せた。 胸元からふわりと香って来る彼女の匂いにまた眩暈を感じる。 この時間が永遠ならいいのに。 けれど彼女が起きる前に、この部屋を去らなければいけないと自分に言い聞かせながら、俺はそっと瞼を閉じた。
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