Act.22 Side Rento

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電車を降りて通い慣れたマンションまでの道のりをコートの襟を立てて足早に進む。 彼女が帰る前にアルバムだけ持って部屋を出ればいいと思っていたのに。 マンションに着いたと同時に俺は呆然としてしまった。 何故ならマンションの駐車場の俺の部屋の区画に真新しい車が止められていたからだ。 「都内で暮らすのに車なんて必要ねーのに」 ブツブツと独り言をいいながら、セキュリティを外してエレベーターに乗り込む。 全く小雪の考えている事は理解不能だ、なんて思いながら自分の部屋のドアノブに鍵を差し込んだ瞬間。
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