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「ちょ…ちょっと待って。俺は何も…」
言いかけた俺の言葉を小雪が遮る。
「ね?お兄ちゃん言ったでしょう?
もう私は北海道には戻らないし蓮都を支えながら東京で暮らすって決めたの。
だから道央ファンドは、やっぱりお兄ちゃんが後継して」
勇太郎にそう言い放った小雪は俺の腕をぎゅっと握って瞳で訴えた。
『話を合わせて』と。
しかしこんな嘘をついたところですぐにバレると思った俺が再び口を開こうとした時。
小雪は俺の逃げ道を完全に塞ぐ言葉を放つ。
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