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「どうしたの?アルバムなんて」
「……………」
隣から覗き込む小雪には何も反応する事もなく、俺は食い入るようにアルバムをめくった。
と…大学のサークル仲間の集合写真に目が止まる。
壊れまくっていたあの頃の自分の隣には当然のように小雪。
しかし…小雪の後ろに立っている眼鏡の男の姿に視線を止めた途端、隣で彼女が指さしながら呟いた。
「これが紺野君だよ」
頭を鈍器で殴られたような感覚を感じながら視線を向けると、小雪は歪んだ笑みで俺を見つめている。
この女は…どこまでも俺を逃がさないつもりかも知れない────。
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