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「なぁ映見…」
「じゃあ…仕事が残ってるから…ごめん」
申し訳ないという気持ちはあっても、ここできちんと友哉を拒絶しなければきっと彼も歩み出せない気がした。
だからこれは私から友哉へのエールのつもりでもあった。
お願い友哉。
あなたも…ここから歩み出して。
福岡という新たな地で、自分の可能性を更に広げて欲しい。
心でそう思いながら友哉に背中を向ける。
それを友哉がどんな思いで見つめているのかは考えないよう自分にいい聞かせ、私はその場から歩み出した。
これで全てが終わった。
そう思っていた───。
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