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黒田君が抱く津川映見への思い、そして葉月への思いを知った今、改めて俺は思う。
瀬那川蓮都も可愛い部下であり、俺のいなくなった後を津川映見と共に任せられる唯一の人材だ。
けれど津川映見をめぐる恋愛バトルの行く末を第三者がとやかく言えた義理ではない。
津川映見の気持ちが瀬那川に傾いている事を理解していても最後まで諦めないと言い切った黒田友哉は、俺の目には眩しく見えた。
「分かったわ…。
葉月ちゃんの事はアタシに出来ることは何もないかもしれないけれど彼女を苦しめるようなことだけはしないから」
ふっと小さく笑った黒田君は深々と俺に頭を下げて言った。
「…三島葉月をよろしくお願いします」
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