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やがて酒が入った三浦晴香がやけに滑舌良くなって俺に絡むようになって来た。
「楠田部長ってぇー、どーしてオネエになったんですかぁ?」
「生まれつきよ」
「えー?ほんとにぃ?」
「ウザい子ね。人の過去を聞き出して何になるって言うの?」
「部長に興味あるからですぅー」
「アンタはいつからオカマ好きになったの?」
呆れたように言った俺に三浦晴香は、まるで黒田君に見せつけるように俺の手を取ると、指先をなぞりながら甘えた声で呟く。
「だって…部長の手はどうみても男の手じゃないですか…」
持ち上げられた三浦晴香の瞳がまるで女豹のように見えて背中に悪寒を感じたその時だった。
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