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しかし隣の葉月は相変わらず呆然としたまま宙を見つめている。
おそらく今の葉月にはこの状況も何もかもが理解出来ずにパニック状態なのだろう。
だけど俺はあえて彼女にはもうそれっきり触れなかった。
酒の勢いでこんなことになったとでも思って貰えばいい。
どれだけ男に口説かれようと、適当にあしらって来た葉月だ。
きっと彼女も今夜の出来事に深い意味なんてないと自己解決してくれるだろう…。
なんて自分本位な考えで俺も自己完結させたつもりだった。
まさか鉄壁の女、三島葉月が…
俺に男を意識するようになるなんて考えもせずに───。
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