Act.28 Side Ayumu

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あのキスの一件以来、俺と葉月の関係はどこかギクシャクするようになった。 葉月の中で整理がつけば、またいつも通りの彼女に戻るだろうなんて思っていた俺が甘かった。 三浦晴香に突っかかった葉月を落ち着かせようと吐いた言葉をきっかけに彼女は俺を避けるようになったのだ。 今にも泣きそうな表情でエレベーターから葉月が飛び出して行ったあと、津川映見は呆れたように俺に言った。 「今日の部長は、イケてないですね」 「はぁ?」 「部長にとっての葉月ってどんな存在なんですか?」 「どんなって……そりゃ大切な友人よ?」 それ以上の感情なんて持ってはいけないと思っていただけに平静を装って答えた俺に津川映見は鋭い指摘をして来る。
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