Act.28 Side Ayumu

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冴子の心にずっと龍都がいることは重々承知している事だし、何よりもSENAフーズとの共同開発が始まれば、必然的に龍都との接触も増えることになる。 そうなった時、自分で作り上げて来たSENAフーズを取り上げられただけでなく仕事の面でも俺の指示を受けて動くなんてあのプライドの高い龍都が耐えられる訳がない。 「…それって…龍都のためだけ?」 冴子が投げかけた質問には俺は答える事が出来なかった。 そう、俺がこの会社から手を引くのは龍都のためだけじゃない。 …三島葉月という女の人生をこれ以上狂わせてはいけないと感じ始めているからだ。
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