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「ねぇどうして…?
どうして楠田部長がこの会社を辞めるの?」
私の問いかけに葉月は悲しそうに瞼を伏せた。
「わからない…。
だけど…もしかしたら私のせいなのかな…」
「なんで葉月のせいになるの?」
「だって…私が楠田部長に好きだなんて言ったから…。
やっぱり私は誰かを好きになったりなんてしちゃいけないんだよ」
葉月が何を言いたいのかは分からない。
けれどそれは絶対に違う。
「何言ってんの?
どうして葉月が誰かを好きになっちゃいけないの?
恋をしちゃいけない人なんてこの世に存在しないよ」
私の訴えに葉月は小さく笑って項垂れた。
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