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「ごめん、映見。
自分でもどうしていいのか分からないの。
全部を映見に打ち明けられる時が来たら…必ず話すから…今は何も聞かないで」
俯きながらそう言った葉月に私はもう何も言えなくなった。
葉月とこの会社に入社した時に出会ってから今日まで、心のどこかで葉月が誰にも言いたくない過去を抱えていることには気づいていた。
けれど誰もが心の中に闇を持っているものだと私は思って来たし、踏み込んで欲しくないと思う部分だってある。
だからこそ、葉月と友哉に肉体関係があったと聞かされても私はそれを穏やかに受け止めることが出来たのかもしれない。
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