とある国で起きた怪事件

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 剣と魔法がある世界のあるところに、ジャベリン王国という国がありました。しかし、最近この国は、西の方に住みつく魔王マグネス・ダイン・オルフェスに狙われているのです。国王は、魔王に対抗すべく、一ヵ月以上対策を練り続けていたのでした……。  一方、その頃。 ここはジャベリン国にあるスティンガー家の屋敷。  ここに騎士団長、スティンガーの一人娘、リエという少女がいました。その少女はミルク系のお菓子が好きで、いつも楽しく作っていましたが、最近は作らなくなり、なぜかイライラしていました。 「ああもう、牛乳がないからお菓子作れないし、買いに行こうにも高すぎる!」  そう、最近牛乳が高騰してしまって、普段の数倍の価格まで値上がってしまい、父親に牛乳は当分買わないと言いつけられました。彼女がこっそり買いに行こうにも、いつも大金を持ち歩けず、少ない金で父親に内緒の物を買い物しているため、とてもではありませんが、手が付けらない値段だそうです。  ちなみに、高騰した理由は不明で、ましてや生産地がどこにあるかも誰も知らないのです。 ちなみに、価格は通常の千倍以上だとか。 「あらら、お嬢様ったらだいぶ荒れていますねぇ」  ノックもせずリエの部屋に入って来るなりそう言ってくるメイドのミユキ。ミユキがこうも無礼なのはリエの前だけでです。それ以外の人の前では礼儀正しい人です。ちなみに本人曰く「お嬢様と親しくなりたいからこそ」とのこと。リエ本人も「貴女と親しく付き合うのも悪くないかな?」とのことです。 「しょうがないじゃん! 牛乳がないからイライラして仕方ないんだよ!」 「だったらさぁ、最近この国を狙う魔王をぶっ殺しに行かねぇか? 憂さ晴らしに」 「おお、それはいいな!」 「それに、この国のどこかに眠る、究極の破壊力を持った物がある場所をある情報屋から入手したんだ。なんかそれも気になるから、それ奪って殺ろうぜ」 「それは大賛成だ!」  リエは目をキラキラさせ、満面の笑みで頷きました。  さっそく、その例の物がある所に来ました。そこは国の近くにあった洞窟でした。
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