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「ひえっ…!」
「せっかく作ったサイトなのに!?」
漣斗とシエラの方が悲鳴を上げた。
「仕方ないよ。メンバーの身の安全の方が大事さ。無事ならまたネットワークは作れる。それに恐らくコイツの狙いは…」
『黒夜叉灰、初めまして。私はS・D』
パソコン一杯の目玉の画面から、合成音声が語りかけてくる。
「…カード?」
「シエラ、違うよ。自称“Sleepy Dragon”。現在世界じゅうで問題になってる天才ハッカーの一人だ。
今までは能力を誇示したいだけの愉快犯と思われていた。奴がその気になってたら今頃、ほとんどの先進国の国家機密がとんでもないことになってるはずで。
世界じゅうの軍、諜報部、犯罪組織…ありとあらゆる人間が奴を消そうと、または取り込もうとして行方を追っている。
…というかこいつ、日本人だったのか?おい、『都市伝説』。よくもやってくれたな」
『見に余る光栄な賛辞、どうもありがとう。君こそ噂に違わぬ有能ぶりだ。かなり危険な死の迷路だったが、このサイトを攻略するより他に、君に接触する方法がなかったものでね』
「犯罪者は嫌いだが、嘘つきはそうでもない。なぜ僕の本名を知っている?僕に話したければ堂々と会いに来い」
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